見出し画像

不来方高校 フューチャーデザイン×財政教育プログラム ワークショップ(総合的な探究の時間)

財務省東北財務局 盛岡財務事務所による財政教育を実施しました。

 2月20日 探究活動のまとめの一つとして、2学年生徒を対象に、財政教育プログラムを実施しました。日本の財政のことを学び、自分たちで、歳入や歳出を考え模擬予算を組んでみる、と言う取り組みです。財務省東北財務局 盛岡財務事務所の皆様が、講師やファシリテーターとなってワークショップを進めて下さいました。
 さらに、矢巾町企画財政課の皆様のご助言をいただき、本校の探究活動の指針としている「フューチャーデザイン」の考え方を取り入れ、自分たちのためだけではなく、将来世代のために、今、どんな予算を組めば良いのか?を考えました。

「フューチャーデザイン」とは?
 私たちの学校がある矢巾町が取り入れている政策決定手段です。私たちは、普段、どうしても目先の利益を優先してしまいます。そのため、赤字国債が発行され続け国の借金が増えたり、森林や生態系、環境が破壊されたり、CO2の排出量が増え温暖化が進んだり・・・将来世代に負担を強いる結果になっています。そこで、「フューチャーデザイン」です。「今」の視点から将来を考えることは、多くの方々が取り組んでいると思います。でも、どうしても、将来世代に対して「当事者」の意識を共有するには至りません。だから、「未来人」になりきってロールプレイングをします。未来人を演じきれば、「当事者」として将来の問題を捉えることができるのです。そして、未来の視点から考えることで、持続可能な社会になるよう「今」の政策も変えていけるのです。

講義中。なぜ国債が発行されるのか?社会保障費が増えるのか?

最初に財務省から、日本の財政について説明をしていただきました。

各教室にはTeamsの会議機能でプレゼンテーションを中継します。
生徒たちは講義を聴きながら、タブレットで資料を確認します。
次はフューチャーデザインの講義です。黄色いハッピは未来人になりきるアイテムです。
目をつむって未来の世界をイメージ中。眠っているわけでは、ありませんよ。
生徒たちも未来人になりきって考えます。
未来はどうなっているのか。その未来人は今の私たちにどんなメッセージを送るのか。
みんなで考えをまとめました。
次に予算を考えます。どんな税金を増やす?減らす?
どんな歳出を増やす?減らす?
将来世代のためにもどうするべきか考えます。
真剣な議論!
各グループが組んだ模擬予算を発表します。
どんな予算を考えたのでしょうか?

 生徒たちは自由な発想で、予算を組んでいました。「たばこ税を増やし、歳入を増やそう。そうすれば健康寿命が延びて医療費が削れるはずだ。」「炭素税をかけて歳入を増やしつつ環境を守ろう。」「社会保障費は上がり続けているけれど、むしろもっと増やして子育てや老後に安心できる方が、みんなお金を使って景気が良くなり、税収も増えるかも。」「相続税をあげては?高齢社会のなか、今後一層の税収の増加が見込めるのでは?」「科学技術の開発にかける歳出を増やすと、AI化が進んで生産効率があがり、景気が良くなって歳入が増えないだろうか。また、作業効率があがることで不要な歳出を削れはしないか?」など、様々な意見が飛び交いました。

最後に生徒代表がお礼の言葉を述べ終了です。

 ワークショップを終えて、生徒に感想を聞くと、未来人になって未来を思い描くこと、予算を立てて国や社会の方向性を考えることは、今までにない経験で、とてもワクワクしたそうです。これを経験した皆さんは、きっと日本の未来を担う、素晴らしい人材に成長してくれることでしょう。

 今回、このような機会を設けて下さった、財務省の皆様、矢巾町の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。